小型GTP分解酵素の系統樹と真核細胞の進化: Small GTPase and the evolution of the eukaryotic cell
図1:小型GTP分解酵素の系統樹から、真核細胞の進化においてはまず外分泌システムが発達したと示唆された。RAS超遺伝子族によってコードされる小型GTP分解酵素は、真核細胞において、細胞内骨格ダイナミクス、小胞体運搬、核機能の制御をつかさどる重要な役割を果たしている。Sar1、Arf、SRβ、Rab、Ran、Ras、Rhoを含む小型GTP分解酵素の遺伝子の系統樹を構成してみると、Sar/Arf/SRβ遺伝子族が最初に分岐し、核機能を制御するRan遺伝子族の分岐がその後、食胞機能をつかさどるRab/Ra…