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種の起源と生物進化

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2011年12月10日 / 最終更新日時 : 2023年4月10日 戎崎 俊一 種の起源と生物進化

眼および感覚器の起源: orgins of eye and sensors

箱クラゲ類の一種であるTripedalia cysyophra簡単な眼点のほかに大小のカメラ型の眼を持っており、軟体動物型と脊椎動物型の両方の眼を持っているので、眼の起源の研究に好適である。この箱クラゲは、PAX族に属する遺伝子を一つPAXBだけ持っており、眼と平衡嚢において発現していることが分かった。また、PAXBはPAX2/5/8に似た対構造とPAX6に似たDNA結合ドメインを持っている。PAX2/5/8は多くの動物で機械(姿勢・聴覚)感覚器に発現している。PAX6は、動物の眼を誘導することがわ…

2011年12月10日 / 最終更新日時 : 2023年4月10日 戎崎 俊一 種の起源と生物進化

生物石灰化の起源と遺伝子の水平移動: Origin of Bio-calcification and horizontal gene transfer

古生代、中生代に重要な造岩生物であった stromatoporid spongeの生き残りであるAstrosclea Willeyanaを調べた。彼らは、生体内寄生させた細菌の助けを借りて石灰岩を作る。石灰岩の結晶を作るときに、まず退化した細菌を使って結晶の種を作らせ、その周りにカルシウムを運んで成長させる。進化の過程で寄生細菌の遺伝子が収奪され最終的には、細菌なしで炭酸カルシウムの結晶を作るようになったと思われる。このような過程で複数回生物石灰化に関する遺伝子の水平移動が起こったと考えられる。Ja…

2011年12月9日 / 最終更新日時 : 2023年4月10日 戎崎 俊一 種の起源と生物進化

海綿動物の炭酸カルシウム鉱化:Calcification of Sponge

海綿動物は古生代中生代の重要な造礁生物であり、骨を作る遺伝子セットを獲得した最初の多細胞生物と考えられている。Jackson et al. 2007は、Astrosclea Willeyana(stromatoporid spongeの生き残り)において、炭酸カルシウム鉱化で働いている酵素を分離してAstrsclerin-1, -2, -3を得た。これらは炭酸カルシウム鉱化の中で重要な働きをしているα-carbonic anhydrase(炭酸脱水素酵素)とよく似た配列を持ち、同じ遺伝子族に属すると…

2011年8月7日 / 最終更新日時 : 2023年4月10日 戎崎 俊一 種の起源と生物進化

真核生物の起源:Origin of Eukaryote

ファイル 15-2.pdf現在の好気性環境の覇者、真核生物はどこで生まれたのだろうか?それはシアノバクテリアのバイオマットであったと考えられる。真核生物が誕生したであろう先カンブリア時代はまだ海も大気も嫌気性だった。当時の光合成の主役はシアノバクテリアで、それが作ったストロマトライトと呼ばれる方解石の化石がいたるところで発見される。ストロマトライト表面のシアノバクテリアのバイオマットでは、光合成で解放された酸素が蓄積する。このため現在の地球の酸素濃度を超える「酸素オアシス」が出現する。このようなバイ…

2011年6月1日 / 最終更新日時 : 2023年8月9日 戎崎 俊一 種の起源と生物進化

大地溝帯でなぜ新種が生まれるのか?

ファイル 10-1.pdfファイル 10-2.pdfアフリカ大地溝帯はその地形的な景観だけでなく人類発祥の地としても有名である。更に、生物学的な興味を持つ人は、陸上のガラパゴスとして有名なビクトリア湖(タンザニア)を知っている人も多いだろう。ビクトリア湖では過去1万5千年の間にシクリッド(淡水魚の一種)が500種に分化している[1]。東南太平洋のガラパゴス島のフィンチ(鳥)が約10種類に進化していることを発見したダーウインは自然環境がゆっくりと変化すると、それに応じてゆっくりと生物も適応進化すると着…

2011年5月30日 / 最終更新日時 : 2023年8月9日 戎崎 俊一 種の起源と生物進化

人類の起源:放射線被ばくと脳容積拡大

ファイル 9-1.pdfOrigin of Human beings (1): Evolutional Enhancement of ASPM gene expression and expansion of brain size driven by high radiation dose人類の起源(1):放射線被ばくによるASPMタンパク機能強化とその後の脳容積肥大進化人類の脳のサイズを決める最も重要な遺伝子は、ASPM(Abnormal Spindle Microcephaly related …

2011年5月24日 / 最終更新日時 : 2023年4月10日 戎崎 俊一 種の起源と生物進化

Explosive evolution of life and the galactic enviroment: 生命大進化と宇宙環境

ファイル 6-1.pdf生命大進化が宇宙環境変化によって駆動されているかもしれないという試論。Explosive evolution of life may be driven by the enviromental changes in the galaxy.写真(Credit: NASA/ESA/JHU/R.Sankrit & W.Blair)はケプラーの超新星の残骸(1604年爆発)。太陽系がこの中に入ってしまったらどうなるのだろう?Picture (Credit: NASA/ESA/JHU/…

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著者プロフィール

戎崎 俊一(えびすざき・としかず)
1958年山口県生まれ。大阪大学理学部物理学科を卒業後、東京大学理学系研究科天文学専攻に進学。NASA研究員、神戸大学助手、東京大学助手、同助教授を経て、1995年から理化学研究所主任研究員、2024年より同研究所客員主管研究員。天体物理学と計算科学を中心にそれらを含んだ学際研究に取り組み、分裂しすぎた諸科学の再統合を志向している。著者に『ゼミナール宇宙科学』(東京大学出版会)、訳書に『銀河の世界』(エドウィン・ハッブル著、岩波書店)、『時間・空間・重力 相対論的世界への旅』(ジョン・アーチボルト・フィーラー著、東京化学同人)、『宇宙創世記 ビッグバン・ゆらぎ・暗黒物質』(ジョセフ・シルク著、東京化学同人)、『科学はひとつ』(学而図書)などがある。『科学はひとつ』は、「戎崎の科学は一つ」の記事を抜粋し、書下ろしの解説を加えて作られた。

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