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天体物理学

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2023年5月1日 / 最終更新日時 : 2025年4月3日 戎崎 俊一 天体物理学

宇宙における航跡場加速

宇宙から10^20eVを超えるエネルギーを持った超高エネルギー荷電粒子(宇宙線)がやってきている。これは、人工加速器をはるかに超える天然加速器が宇宙には実在していることを意味している。その実体は長年謎のままだったが、最近 […]

2019年7月1日 / 最終更新日時 : 2023年8月9日 戎崎 俊一 天体物理学

紫外線で夜の地球を網羅的に観測――国際宇宙ステーション搭載の望遠鏡

 地球の夜側を近紫外線で詳細に観測する「Mini-EUSO望遠鏡」が、準備の最終段階を迎えている。Mini-EUSO望遠鏡は口径25センチの紫外線望遠鏡で、国際宇宙ステーションのロシアモジュールにある紫外線透過窓に設置され、地球方向を観測する。視野は±19度で、差し渡し250キロの領域を2.5マイクロ秒ごとに48×48画素で撮像観測する。(戎崎俊一) これは、超高エネルギー宇宙線を観測するための超広視野望遠鏡・EUSO(ユーゾ)の開発の一環をなすもので、宇宙におけるプラスチックフレネルレンズ、位置検…

2019年4月27日 / 最終更新日時 : 2023年4月10日 戎崎 俊一 天体物理学

超高精度の時計が切り開く未来 海底・宇宙で展開、自然災害の予兆把握

私の同僚の香取秀俊・理化学研究所主任研究員(東京大学教授との兼任)は相対精度が10の18乗に及ぶ超高精度の時計を開発している。これは約1000個の原子(セシウムやストロンチウム)をレーザーで作った格子状の井戸の中に閉じ込めて冷却し、高統計・高精度でそのスペクトル線を測定する装置で、光格子時計といわれている。 一般相対性理論によると、重力ポテンシャルの中では時間の進みが遅い。つまり、地上でも低い場所の方が高い場所よりほんのちょっと時の進みが遅いことになる。そこで、東京都文京区にある東大と埼玉県和光市に…

2017年5月12日 / 最終更新日時 : 2023年8月9日 戎崎 俊一 天体物理学

スーパープレッシャー気球の放球成功、国際協力で成層圏利用推進

 4月25日早朝(日本時間)にニュージーランドの南島、ワナカから米航空宇宙局(NASA)のチームがスーパープレッシャー気球の放球に成功した。通常の大気球は、気密性が低くてヘリウムガスの消散が速いため高度約40キロの成層圏滞在が数日に制限されるのに対し、スーパープレッシャー気球は、気密性が高く、1カ月を超える成層圏での滞在を可能にした。 これまで、長期間の圧力に耐える丈夫さと軽さを兼ね備えた気球膜の製造が困難だった。NASAは何度も試行はするものの、なかなか望むような長期飛行ができなかったが、とうとう…

2017年2月10日 / 最終更新日時 : 2023年8月9日 戎崎 俊一 天体物理学

銀河中心超巨大ブラックホールの形成シナリオと地上重力波検出器によるブラックホール合体イベントの検出頻度

Shinkai, Kanda, and Ebisuzaki (2017)は、銀河中心の超巨大ブラックホールが、中間質量ブラックホールを起点とした階層的合体で作られるというモデルを基礎において、KAGRAもしくはadvanced LIGO/VIRGOのような地上重力波アンテナで検出できるイベント数を評価した。第二世代地上検出器の感度は10Hzから上の周波数に十分な感度を持つので、原理的には2千太陽質量以下のブラックホールのリングダウン重力波を検出可能である。特に、KAGRAは天候や人工的活動による地面…

2017年1月8日 / 最終更新日時 : 2023年8月9日 戎崎 俊一 天体物理学

タンデム惑星形成理論: Tandem Planetary Formation Theory

Ebisuzaki and Imaeda (2017)は新しい惑星形成理論の枠組みを構築した。彼らはまず、原始星の周りを回転する降着円盤の定常1次元構造を求めた。そこで、磁気回転不安定性(MRI)による乱流の発生を考慮すると、円盤は、3つの領域、外の乱流領域、静穏領域そして、内側の乱流領域に分かれることが分かった(Imaeda and Ebisuzaki 2016)。外側の乱流領域は磁気回転不安定のために完全に乱流的であるが、r_out(=9-60天文単位)よりも内側では、円盤の中央面付近で電離度が…

2016年12月15日 / 最終更新日時 : 2023年8月9日 戎崎 俊一 天体物理学

深刻化するスペースデブリ問題 研究本格化を

宇宙ごみ(スペースデブリ)は、地球衛星軌道を周回する不要な人工物体だ。宇宙開発の活発化に伴い増え続けており、約3000トンのスペースデブリが地球周回低軌道に存在するといわれている。その速度は弾丸よりも速い秒速10キロメートルに達するため、小さなスペースデブリであっても、人工衛星や宇宙ステーションに衝突すれば致命的な損傷を与える可能性がある。スペースデブリ同士の相互衝突により増加したスペースデブリが、他のスペースデブリや衛星に衝突することで、さらに増殖することが懸念されている。実際、2000年から14…

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著者プロフィール

戎崎 俊一(えびすざき・としかず)
1958年山口県生まれ。大阪大学理学部物理学科を卒業後、東京大学理学系研究科天文学専攻に進学。NASA研究員、神戸大学助手、東京大学助手、同助教授を経て、1995年から理化学研究所主任研究員、2024年より同研究所客員主管研究員。天体物理学と計算科学を中心にそれらを含んだ学際研究に取り組み、分裂しすぎた諸科学の再統合を志向している。著者に『ゼミナール宇宙科学』(東京大学出版会)、訳書に『銀河の世界』(エドウィン・ハッブル著、岩波書店)、『時間・空間・重力 相対論的世界への旅』(ジョン・アーチボルト・フィーラー著、東京化学同人)、『宇宙創世記 ビッグバン・ゆらぎ・暗黒物質』(ジョセフ・シルク著、東京化学同人)、『科学はひとつ』(学而図書)などがある。『科学はひとつ』は、「戎崎の科学は一つ」の記事を抜粋し、書下ろしの解説を加えて作られた。

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