コンテンツへスキップ ナビゲーションに移動

戎崎の科学は一つ

  • ホーム
  • 著者プロフィール
  • 学而図書

生命の起源

  1. HOME
  2. 生命の起源
2013年6月9日 / 最終更新日時 : 2023年4月13日 戎崎 俊一 生命の起源

熱感受性ポリマーを使ったナノモーターのシミュレーション:Numerical simulations of Nanomotors made of thermosensitve polymers

バブルモーターは非対称ブラウンラチェットモデルの一つで、レールと運動子からできている。両者は、ランダムブラウン運動状態と非対称ポテンシャル状態の二つの結合状態を持つ。レールには左右非対称の疎水性の模様がプリントされている。本研究では、運動子をV字型で熱感受性ポリマーで作ることを提案した。熱感受性ポリマーは微小な温度の変化に反応して、その表面が疎水性/親水性遷移を起こす。温度を瞬間的にあげると、運動子が親水性になってランダムブラウン運動状態になる。拡散で温度が下がると運動子が疎水性に戻る。この時、運動…

2013年2月27日 / 最終更新日時 : 2023年4月10日 戎崎 俊一 生命の起源

ホウ酸とビタミンCの複合体形成: Complexation of boric acid with vitamin C

ホウ酸分子1つとビタミンC分子2つが錯体を作るホウ素は必須微量元素であるが、動物と人間の体内の中での生化学的機能についてはまだよくわかっていない。ホウ素は、エステル架橋による結合で、生体物質の安定化に寄与していると考えられている。Kose and Zumreoglu-Karan(2009)は、ビタミンC(H2A)のホウ酸と の1:1および2:1の陰イオン錯体をLi+、Na+、Ca2+イオンとの塩の中に中に見出した。2:1錯体の方が、1:1錯体より、熱的および加水分解安定性が高い。ビタミンCは、五単糖…

2013年2月25日 / 最終更新日時 : 2023年4月10日 戎崎 俊一 生命の起源

光合成系IIの酸素発生複合体の進化: Evolution of Oxygen Evolving Complex in the Photosystem II

左:Blankenship and Hartman 1998が提案したOECの進化モデル。まず、バクテリオクロロフィルにマンガンカタラーゼが結合して、過酸化水素の酸化を光触媒することになった。これがOECに進化した。右:CaMn2O4の鉱物の構造(a)と光合成系IIの酸素発生[CaMn2Ox]クラスタの構造。両者はよく似ている。シアノバクテリアが地球大気の酸素を作り出した。その酸素発生複合体(Oxygen Evolving Complex: OEC)は、水の酸素分子への酸化を触媒するもので、4つのマ…

2013年2月24日 / 最終更新日時 : 2023年4月10日 戎崎 俊一 生命の起源

ビタミンCの多面的な役割: Many Faces of Vitamin C

ビタミンC(アスコルビン酸)は、スーパーオキシド(O2-)、ヒドロキシラジカル(・OH)、過酸化水素(H2O2)などの活性酸素類を消去する。ビタミンCが酸化されて、電子を失うとアスコルビン酸ラジカルになる。これは共鳴のために電子が非局所化され、ラジカルとしては比較的安全である。アスコルビン酸ラジカルがもう一つ電子を失う(酸化する)と、デヒドロアスコルビン酸となり、分解され体外に排出されるが、その前にグルタチオンからの電子二個を得れば、ビタミンCにもどる(グルタチオン-アスコルビン酸回路)。また、ビタ…

2013年2月10日 / 最終更新日時 : 2023年4月10日 戎崎 俊一 生命の起源

エネルギー代謝の進化:好気呼吸最初仮説: Orgin and Evolution of Energy metabolism: Oxygen Respiration first Hypothesis

左:真正細菌・古細菌の共通祖先が持っていたと考えられる代謝。右:酸素呼吸は、酸素発生型光合成に先行して現れた。Castresana and Sataste (1995)は、以下の酸化還元たんぱく質が、真正細菌と古細菌の両方にみられるので、真正細菌・古細菌の共通祖先は、すでにこれらを持っていたと考えている。1)チトクローム酸化酵素サブユニットIとII2)チトクロームb3)Rieske鉄硫黄タンパク4)青色銅タンパク5)2Fe-2Sと4Fe-4Sフェロドキシン6)コハク酸脱水素酵素の鉄硫黄サブユニットこ…

2013年2月8日 / 最終更新日時 : 2023年4月10日 戎崎 俊一 生命の起源

酸素還元酵素の系統解析からみる酸素呼吸の起源と進化: The multiple Evolutionary Histories of Dioxygen Reductases: Impliations for the Orgion and Evolution of Aerobic Respiration

酸素還元酵素(O2Red)は、酸素呼吸鎖に欠かせない酵素で、系統的には関係のない二つのスーパーファミリー(Cyt-bdとヘム・銅O2Red)から構成されている。後者はさらに、A族、B族、C族の三種類に分けられる(Pereira et al. 2001)。Brochier-Armanet et al. (2009)は、673種の真正細菌と古細菌からのこの4種(Cyt-bd、ヘム・銅O2Red酵素のA族,B族、C族)の系統解析を行い、酸素呼吸の起源と進化について調べた。その結果、それぞれの種類は固有の進…

2013年1月19日 / 最終更新日時 : 2023年4月10日 戎崎 俊一 生命の起源

ヒドロゲナーゼの構造と分類: Structure and clasification of Hidrogenazes

ヒドロゲナーゼ(H2ase)は水素分子の酸化反応と逆反応を触媒する酵素で、生体のエネルギー代謝で中心的な役割をはたす。この酵素は、古細菌と細菌にひろくみられ、真核細胞にもみられる。ほとんど大部分のH2aseは金属酵素でありその金属部位は、二つの種類に分けられる。最初の種類は古典的な[2Fe-2S]、[2Fe-4S]、そして[4Fe-4S]でできた鉄・硫黄クラスタである。これらの金属クラスタは、H2活性サイトとH2aseの酸化還元パートナーとの間の電子を輸送を行っている。もう一種類の金属部位は、Niと…

投稿のページ送り

  • «
  • 固定ページ 1
  • …
  • 固定ページ 5
  • 固定ページ 6
  • 固定ページ 7
  • 固定ページ 8
  • »

著者プロフィール

戎崎 俊一(えびすざき・としかず)
1958年山口県生まれ。大阪大学理学部物理学科を卒業後、東京大学理学系研究科天文学専攻に進学。NASA研究員、神戸大学助手、東京大学助手、同助教授を経て、1995年から理化学研究所主任研究員、2024年より同研究所客員主管研究員。天体物理学と計算科学を中心にそれらを含んだ学際研究に取り組み、分裂しすぎた諸科学の再統合を志向している。著者に『ゼミナール宇宙科学』(東京大学出版会)、訳書に『銀河の世界』(エドウィン・ハッブル著、岩波書店)、『時間・空間・重力 相対論的世界への旅』(ジョン・アーチボルト・フィーラー著、東京化学同人)、『宇宙創世記 ビッグバン・ゆらぎ・暗黒物質』(ジョセフ・シルク著、東京化学同人)、『科学はひとつ』(学而図書)などがある。『科学はひとつ』は、「戎崎の科学は一つ」の記事を抜粋し、書下ろしの解説を加えて作られた。

検索

最近の投稿

  • 映画「小学校~それは小さな社会~」を見ました2025年5月19日
  • 映画「狂武蔵(くるいむさし)」を見た 2025年4月29日
  • 能登半島の地震活動と流体上昇2025年4月17日

カテゴリー

月別アーカイブ

  • ホーム
  • 著者プロフィール
  • プライバシーポリシー
  • 著作権
  • 免責事項
  • 学而図書

Copyright © 戎崎の科学は一つ All Rights Reserved.

Powered by WordPress with Lightning Theme & VK All in One Expansion Unit

MENU
  • ホーム
  • 著者プロフィール
  • 学而図書
PAGE TOP