2015年4月14日 / 最終更新日時 : 2023年8月9日 戎崎 俊一 天体物理学 宇宙デブリ除去のための実証実験を宇宙ステーションで行う Ebisuzaki et al (2015)は、超広視野望遠鏡(EUSO)と新規な高効率ファーバーレーザーシステム(CAN)で構成された宇宙デブリ除去システムの段階的な実施方法を提案した。概念実証段階は、国際宇宙ステーション(ISS)で実施される。口径2.5mの屈折光学系を持ち±30度の視野を持つEUSO望遠鏡は、国際宇宙ステーションで超高エネルギー宇宙線観測のために運用されるよう設計されているが、ISS軌道近くの宇宙デブリを検出する目的にも使うことができる。さらに詳細な、トラッキングと除去は、EU…
2013年6月9日 / 最終更新日時 : 2023年8月9日 戎崎 俊一 天体物理学 降着超大質量ブラックホールにおけるZeV(10^21 eV)加速 図1:降着円盤で励起された強力なアルフベン波がジェットを伝搬するうちに航跡場を作る。その中で荷電粒子がジェットに平行に加速される。図2:灰色の領域で10^20 eVを超える加速が起きる。宇宙からやってくる高エネルギー粒子、宇宙線のスペクトルは、10^20 eVを超えるエネルギーまで滑らかに冪級数的に伸びている。このような極限的なエネルギーにまで荷電粒子を加速するには、これまでのフェルミ加速機構を超える効率の良い加速機構が必要だとされてきた。Ebisuzaki and Tajima 2013は、ブラッ…