銀河中心超巨大ブラックホールの形成シナリオと地上重力波検出器によるブラックホール合体イベントの検出頻度
Shinkai, Kanda, and Ebisuzaki (2017)は、銀河中心の超巨大ブラックホールが、中間質量ブラックホールを起点とした階層的合体で作られるというモデルを基礎において、KAGRAもしくはadvanced LIGO/VIRGOのような地上重力波アンテナで検出できるイベント数を評価した。第二世代地上検出器の感度は10Hzから上の周波数に十分な感度を持つので、原理的には2千太陽質量以下のブラックホールのリングダウン重力波を検出可能である。特に、KAGRAは天候や人工的活動による地面…