ウマの北米における進化: Evolution of horses in North America
ウマ類は北アメリカで進化して、他の地域へ繰り返し移動グループを送り出している(Gould et al. 1996)。まとめると以下のようになる。
ヒラコテリウム:始新世:55.0-33.8Ma
アンキテリウム:中新世前期:23.03-15.97Ma
ヒッパリオン:中新世中期から後期:15.97-5.332Ma
エクウスなど:鮮新世から更新世:5.332-0.0117Ma
この時期北アメリカ中西部では、リオ・グランデ地溝の形成が進み、地溝帯特有のカーボナタイト噴火が繰り返し起こった(Nandigam 2000)。
Ward et al. 1991によると火山活動は
I) 55-40 Ma
II) 40-25 Ma,
III) 25-10
IV)10-0 Ma
に分けられる。これらは、ウマが次々と進化して新種を送り出したタイミングと関係しているのかもしれない。例えば、ヒラコテリウムの始新世の波は(I)と(II)、アンキテリウムの中新世前期の波は、(III)の火山活動と対応付けられるかもしれない。噴火記録との詳細な対照が、待ち望まれる。
1) Gould, S.J., Osborne, R. and Michael Benton, 1996, The viking Atlas of Evolution, 1996.
2) Ward et al. 1991(JOURNAL OF GEOPHYSICAL RESEARCH-SOLID EARTH AND PLANETS, 96, 13201-13224