2015年11月8日 / 最終更新日時 : 2023年4月18日 戎崎 俊一 書評 大秀才・吉田松陰の「夢」 ペリーと海外に渡っていたら日本の歴史は変わった 明治維新の思想的柱となった吉田松陰の著作集を読んだ。松陰は、明治維新とその後の日本を語るには欠かせない思想家だ。当時、西欧諸国のアジア進出が進み、既に清は蚕食されて国の体をなしておらず、日本も遠からず同じ運命をたどる危機にあった。どうやって日本の独立を守るか。彼の思考はその一点に集中する。彼の出した処方箋は、以下の3つに集約されると思う。 1)鎖国をやめ開国して、諸外国と対等に付き合う。 2)海外の進んだ科学技術を学んで、殖産興業、富国強兵に努める。 3)天皇の直下に大学を作り、教員も学生も身分に…