ゲノム侵入としての雑種形成: Hybridization as an invasion of the genome
異なった種の間の雑種形成は、植物では普遍的だが、動物では不自然で異常であるとこれまで考えられてきた。そこで、自然環境における植物と動物の種間雑種形成を調べてみた。その結果、少なくとも植物種の25%、動物種の10%が雑種を含んでおり潜在的な他種からの遺伝子侵入の可能性を持っていることが明らかになった。そのほとんどが分化直後の若い種だった。自然環境の中で種は、その分化後数百万年の間は、隔離が完全でない場合がある。したがって、できたての種は、その分化開始から、最終的な繁殖隔離が成立するまでの長い間、同所的もしくは多所的に遺伝子流入に晒される。
Mallet, J. 2005, Hybritization as an invasion of the genome, Trends in Ecology and Evolution, 20, 229-237.