英国人記者が見た連合国戦勝史観の虚妄 ヘンリー・S・ストークス著

タイトルがこの本の趣旨のすべてを物語っている。丸山 瑛一先生のFB上での熱心な勧めにより読むことにした。以下に興味深かった点をまとめてみたい。

従軍慰安婦問題について、韓国の一部の方が主張する性奴隷説は全くの間違いで、セックスサービスに対する対価を受け取る職業人:娼婦であった、という結論には説得力があった。太平洋戦争中に米軍がとらえた朝鮮人軍属が尋問に対して「太平洋の戦場で会った朝鮮人慰安婦は、すべて売春婦か、両親に売られたものたちばかりである。もしも女性たちを強制動員すれば、老人も若者も朝鮮人は激怒して決起し、どんな報復を受けようと日本人を殺すだろう。」と答えたという。同じことが日本に起こったら、同様のことが起こるだろう。さて、当時の韓国ではどうだったのだろうか?

犯罪的行為や不公正が全くなかったとは思わない。たくさんの悲劇があったろうことは、日本における娘の身売り話の悲劇を聞いても想像ができるので、同情したい。ただ、それを国家間の問題として一方的に日本が非難されるいわれはないように私は思う。

今、韓国は日本をしのぐほどの経済繁栄を謳歌している。一方で、日本の風俗街における韓国人女性のシェアはいまだにかなり高い。彼女たちがどのような経緯で日本の風俗産業で働いているのか私は知らない。現代日本も、将来この点で非難され賠償要求をされるのだろうか?そうであれば、残念ながらみなさん韓国に帰っていただくしかない。日本の繁華街が寂しくなるのは残念ではあるが、、、。

著者は、東京裁判は勝者が敗者を裁いた復讐的もので、国際法上も正当性を欠くと主張している。その主張には説得力がある。現在、靖国神社におけるA級戦犯の分祀問題がクローズアップされてきた。この議論をするときには、A級戦犯たちはどのような経緯で裁かれ、それは当時の国際法においてどのような根拠を持っていたか、また彼らに対する判決が、現在の価値観に照らしてどう評価できるかも一緒に議論すべきだと思う。その準備のために、東京裁判の記録を読まなければならない。

著者は、三島と親交があり、三島に心酔しているようだ。彼の行動と思想についてはかなりのページを割いて述べている。しかし、私には三島の思想を理解できないし、その行動に正当性は見いだせなかった。我々日本人は、三島が理想とした「美しい日本:国体」を忘れてしまった哀れな人間なのだろう。時間ができたら彼の書いたものをゆっくり読みたい。三島は小説家だ。彼を理解したいなら、小説家としての彼にまず対峙することから始める必要がある。

著者は、金大中を韓国の歴代大統領の中で最も腐敗した政治家であったとしている。彼はノーベル平和賞をとったし、少なくとも不遇時代は清廉で勇気ある政治家だったと思っていたが、違っていたかもしれない。著者は彼を支持する記事を書いたことがあり、ジャーナリストとして不明を恥じると率直に語っている。確かに大統領になってからは、かなりの汚職を起こしたと聞いている。これは別途勉強して自分なりに判断したい。