ホルムアミド溶液へのUV照射によるグアニン、アデニン、ヒポキサンチンの合成:Guanine, Adenine, and Hypoxanthine Production in UV-Irradiated Formamide Solutions
ホルムアミドは核酸塩基合成の起点物質として注目されている。それは、4個の必要な元素(C、H、O、N)を含んでいるうえに、前生物学的な入手可能性の点と、水よりも揮発性が少ない点で、際立っている。Barks et al. (2010)は、フォルムアミドの加熱中(130℃)に紫外線(254nm)を照射すると、グアニン、アデニン、そしてヒポキサンチンが合成されることを初めて示した。その収率は、無機的な触媒(炭酸カルシウムもしくは燐酸ナトリウム)の存在下で向上する。
Barks, H.L. et al. 2010, Guanine, Adenine, and Hypoxanthine Production in UV-Irradiated Formamide Solutions: Relaxation of the Requirements for Prebiotic Purine Nucleobase Formation, ChemBioChem, 11, 1240-1243.