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戎崎の科学は一つ

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2014年6月28日 / 最終更新日時 : 2023年4月10日 戎崎 俊一 人類の起源

エチオピアのキビッシュ層群の層序学と年代:stratigraphy and age of the Kibish formation Ethipia

エチオピアのキビッシュ層群の部層Iから出土したOmo IとOmo IIの人類化石は初期のホモ・サピエンスと考えられておりその年代は196kaと推定されている。部層Iのナカアキレタフの直接年代は196±2 kaであり、部層IIIにあるアリヨタフの年代は104±1 kaである。これらが上限と下限を与える。実際の化石年代は同じ部層の下にあるナカアキレタフに近い年代を持つと考えられてきた。両者の間にあるKHSタフの年代を推定することが、この化石の年代の下限を押し上げるために重要である。これまで、キビッシュ層…

2014年6月25日 / 最終更新日時 : 2023年4月18日 戎崎 俊一 人類の起源

エチオピア地溝帯のガデモッタ層群年代と最古の中期石器時代:The Earliest Middle Stone Age in the Gademotta Formation, Main Ethiopian Rift

アフリカにおける初期中期石器時代(130Ma以前)の研究は、人類の「現代的」行動様式の始まりを理解する意味で重要である。特に、ガデモッタ層群から得られた中期石器時代の石器は最も古い年代(276±4ka)を持っている。エチオピア地溝帯の中では、軽石と火山灰を伴ったアルカリもしくは過アルカリ流紋岩的溶岩流とドームが、後期ケイ酸質火山活動の特徴となっている(Di Paola 1972)。これらの溶岩は、後期鮮新世から中期鮮新世にかけての時期に噴火し、そのいくつかはカルデラ跡を残している。ガデモッタ尾根はそ…

2014年6月24日 / 最終更新日時 : 2023年4月18日 戎崎 俊一 人類の起源

エチオピアのキビッシュで発見された現生人類化石の年代:Age of modern human from Kibish, Ethiopia

1967年に南エチオピアのキビッシュ層で発見された人類の頭骨は、解剖学的に現代的な人類つまり、ホモ・サピエンスであると同定されている(Day 1969; Day and Stringer 1982; Day and Stringer 1991; Day et al. 1991)。しかし、この化石の由来と年代に関しては、多くの議論がなされてきた。McDougall et al. 2005は、Omo IとOmo IIの人類化石はキビッシュ層の第一部層に属していたことを確認した。第一部層タフの軽石破片の長…

2014年6月18日 / 最終更新日時 : 2023年4月18日 戎崎 俊一 人類の起源

エチオピアのアワッシュ川中流の更新世地層から発見された現生人類の化石:Pleistocene Homo Sapience from Middle Awash, Ethiopia

解剖学的現代人の出現とネアンデルタール人の運命は人類進化研究の基本的で重要な問題である。アフリカの人上科の化石には、10万年前と30万年前の間にギャップがあった。エチオピア、アワッシュ川中流のヘルトから発見された頭骨はこのギャップを埋めるもので、現代人類の出現の場所と時間とその環境を与える重要な発見である(White et al. 2003)。年代は、放射性同位元素により16.0-15.4万年前と決められた。この化石は、形態学的に年代学的により古い人類化石と後の解剖学的現代人の中間に位置する。したが…

2014年6月6日 / 最終更新日時 : 2023年4月10日 戎崎 俊一 生命の起源

火山におけるシアン化合物の合成:Formation of Cyano-compounds

Mukhin(1976)はカムチャッカと千島列島の活火山で熱水領域の液体試料とAlaid火山の岩滓領域からガスサンプルを取得した。Alaid火山からのガス試料の温度は900-1000°Cで、0.01mg/lのCN-が含まれていた。Govnin火山の沸騰湖と、国後島とカムチャッカ半島のボアホールの液体サンプルからはCNS-イオンを検出した。Uzon火山のカルデラからの液体資料からはフェロシアンイオン(Fe(CN)6-3とFe(CN)6-4)が検出された。火山ではマグマによる高温を使って、シアン化合物が…

2014年6月5日 / 最終更新日時 : 2023年8月9日 戎崎 俊一 生命の起源

電子放電によるシアン化水素の形成

Toupance et al.(1975)は、C-H-Nガスを低圧電子放電に数秒間晒し、その流出物を解析した。炭化水素(エチレン、アセチレン、メチルアセチレン)と窒素を含む化合物(シアン化水素、シアン、飽和ニトリル、アクリロニトリル、シアノアセチレン)が含まれていた。正極は、長さ10cm、直径20mmのチューブ、陰極は直径1mmのタングステンで構成した。反応炉の圧力は20トルとし、ガスを定常的に流した。ガスの放電滞在時間は約3秒だった。放電の電圧差は450-550Vで放電電流は100 mAだった。C…

2014年6月5日 / 最終更新日時 : 2023年8月9日 戎崎 俊一 生命の起源

自然の原子炉が臨界に達する条件

自然環境下で核分裂連鎖反応が臨界になるためには、以下の条件が必要である(Gauthier-Lafaye et al. 1996)。1)臨界質量を超えるほどウランの濃度が高いこと2)ホウ素や希土類元素などの中性子捕獲原子核の存在比が小さいこと3)中性子の減速材として働く、軽元素(水の水素)が豊富にあること4)ウラン鉱物が核分裂可能核を多く含んでいること最後の条件は、ウラン鉱物の年齢と関係している。核分裂をしない238Uの半減期(44.68億年)は、核分裂を起こす235Uの半減期(7.038億年)よりも…

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著者プロフィール

戎崎 俊一(えびすざき・としかず)
1958年山口県生まれ。大阪大学理学部物理学科を卒業後、東京大学理学系研究科天文学専攻に進学。NASA研究員、神戸大学助手、東京大学助手、同助教授を経て、1995年から理化学研究所主任研究員、2024年より同研究所客員主管研究員。天体物理学と計算科学を中心にそれらを含んだ学際研究に取り組み、分裂しすぎた諸科学の再統合を志向している。著者に『ゼミナール宇宙科学』(東京大学出版会)、訳書に『銀河の世界』(エドウィン・ハッブル著、岩波書店)、『時間・空間・重力 相対論的世界への旅』(ジョン・アーチボルト・フィーラー著、東京化学同人)、『宇宙創世記 ビッグバン・ゆらぎ・暗黒物質』(ジョセフ・シルク著、東京化学同人)、『科学はひとつ』(学而図書)などがある。『科学はひとつ』は、「戎崎の科学は一つ」の記事を抜粋し、書下ろしの解説を加えて作られた。

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