エチオピア地溝帯のガデモッタ層群年代と最古の中期石器時代:The Earliest Middle Stone Age in the Gademotta Formation, Main Ethiopian Rift

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アフリカにおける初期中期石器時代(130Ma以前)の研究は、人類の「現代的」行動様式の始まりを理解する意味で重要である。特に、ガデモッタ層群から得られた中期石器時代の石器は最も古い年代(276±4ka)を持っている。

エチオピア地溝帯の中では、軽石と火山灰を伴ったアルカリもしくは過アルカリ流紋岩的溶岩流とドームが、後期ケイ酸質火山活動の特徴となっている(Di Paola 1972)。これらの溶岩は、後期鮮新世から中期鮮新世にかけての時期に噴火し、そのいくつかはカルデラ跡を残している。ガデモッタ尾根はそのような1.30-1.27Myr 前に存在した火山の基底の跡である。中期鮮新世から後期第四紀の河川・湖水堆積物がエチオピア地溝帯の中心部の多くを覆っている。これらの堆積物は過去に存在した巨大な湖の底に堆積した。現在の湖は、昔の湖水盆の名残である。

Sahle et al. (2014)によるとガデモッタ地層群は、エチオピア地溝帯の中、ガデモッタカルデラの側面に、現在のジウェイ湖の西方に位置している。この層群は、火山性のクルクレッティ層群の上に不整合的に乗っている。ガデモッタ尾根の標高は、1900m以上であり、300m下にあるジウェイ湖を含むエチオピア地溝帯を見渡せる。標高はクルクレッティ地域で急減し、クルクレッティ層群が大規模に露出している。また、ヲルジャ源と呼ばれる黒曜石の層が露出している。

ガデモッタ層群の研究は1970年代前半から始まった。国際チームがいくつかのサイトで中期石器時代の石器と化石を発掘している。発掘されたもっとも古いサイトは、ETH-72-8Bで、9000以上の人工物が発掘された。この地層は、ユニット10のタフ層の下にあると予想されている。このタフ層は、276±4kaと年代づけされている。一方で、Morgan and Renne (2008)は、クルケッティ地域において、D
層となずけたラピリ火山灰を183±10kaと年代づけた。この層はETH-72-7Bの上にあり、その年代の下限を与える。さらに、105±1 kaと年代づけられたガデモッタ層群の最上部にあるタフ層(ユニット15)がオモ、キビッシュ層群のアリヨタフと関係づけられることを示している(Brown et al. 2012)。これらの研究が進めば、エチオピア地域の発掘サイトの相互の時間関係がよりはっきりすると期待される

ガデモッタ地層群の層図を見ると、タフなどの強い火山活動を示す地層で、人類の活動が中断し、しばらくしてから復活することが繰り返しているように見える。

1) Sahle Y. et al. 2014, Chronological and behavioral contexts of the earliest Middle Stone Age in the Gademotta Formation, Main Ethiopian Rift, Quaternarey International, 331, 6-19.

2) Brown, F.H. et al. 2012, Correlation of the KHS tuff of the Kibish formation to volcanic ash layers at other sites and the age of early Homo sapiens (Omo I and Omo II), Journal of Human Evolution, 63, 577-585.

3) Morgan, L.H. and Renne, P.R., 2008, Diachronous dawn for Africa’s Middle stone age: New 40Ar/39Ar ages from Ethipian Rift, Geology, 36, 967-970.