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種の起源と生物進化

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2012年10月1日 / 最終更新日時 : 2023年4月10日 戎崎 俊一 種の起源と生物進化

デッキンソニアの平板動物との類似性と原生代における後生生物の食餌法:Dickinsonia and the evolution of late Proterozoic metazoan feeding modes

デッキンソニアとその這った後の化石(左)とその動物の系統樹上での推定分岐位置(右)ディッキンソニアは、エディアカラ生物群の中で最も目立つ生物であるが、系統学上の位置は、議論の的になってきた。Sperling and Vinter (2010)は、ディキンソニアが、現在の世界の熱帯の海に広くみられる平板生物(後生動物)と類似性が高いと結論した。現生の平板動物(センモウヒラムシ)はディッキンソニアと比べて、大きさと軸方向の構造に関して違いがあるが、これらの差は、基幹グループと分岐グループの差で説明できる…

2012年9月27日 / 最終更新日時 : 2023年4月10日 戎崎 俊一 種の起源と生物進化

カンブリア紀初期の熱水孔生物群の化石の発見:Discovery of fossiles of a hydrothermal venting community in early Cambrian period

カンブリア紀初期の熱水孔跡(左)と熱水生物群の化石(右)中国南西部の下部カンブリア期のNiutitang層群の重晶石(硫酸バリウムが主成分)は、この重晶石鉱床は熱水堆積物の鉱床である。顕微鏡の観察で、藻類、海綿類の針骨、チューブ型化石がこの中に保存されていることが分かった(Yang et al 2008)。さらに、これらの化石は、現在の太平洋の深海底の熱水孔生物群とよく似た性格を持っていることが分かった。これらは、カンブリア紀初期にはすでに熱水孔生物群はすでに盛んだったことを示している。Yang R…

2012年9月19日 / 最終更新日時 : 2023年8月9日 戎崎 俊一 種の起源と生物進化

世代を超えて蓄積される放射線損傷:チェルノブイリ降下物に慢性的に曝露された小動物

チェルノブイリ事故から10年、22世代にわたり慢性的に放射線に曝露されたハタネズミ(bank vole)野生の個体群の生物学的損傷の蓄積の解析を行った。骨髄細胞における染色体異常と胎児死亡率が、ベラルーシの様々な放射性核種の地上堆積条件における監視領域の個体群の全身吸収放射線量率の時間変化と比較された。低線量率での長期にわたる生物学的損傷は、22世代にわたって蓄積され、染色体異常の増加と胎児の死亡率の永久的な増加を引き起こしている。これは、全身吸収線量率の2.5-3年の半減期で減少するのにともなって…

2012年8月10日 / 最終更新日時 : 2023年8月9日 戎崎 俊一 種の起源と生物進化

低線量率被爆した父親(チェルノブイリ清掃作業従事者)の子供におけるゲノム不安定の解析

イオン化放射線に対する低線量被ばくした父親(チェルノブイリ事故の清掃労働者)と被ばくしていない母親の間に生まれた、被爆していない子供の、ゲノム不安定を調べた(Aghajanyan et al. 2011)。父親たちの清掃従事時間は2-6か月にわたり、その平均被爆線量は226 mSvだった。異常細胞頻度、染色体型異常頻度、そして染色体切断頻度は、清掃労働者の父親とその子供において、コントロールよりも有意に(2-3倍)高かった。染色体切断頻度(100細胞に4-5個)は、父親の被爆と妊娠の時間とは無関係だ…

2012年8月10日 / 最終更新日時 : 2023年4月10日 戎崎 俊一 種の起源と生物進化

アカゲザル精源細胞における放射線による染色体相互転座の誘発: The induction by ionizing radiation of chromosomal aberration in rhesus monkey pre-meiotic germ cells

アカゲザル精源細胞における放射線による染色体相互転座の誘発アカゲザル精源幹細胞における染色体相互転座の放射線による誘発を、精母細胞の分裂中期における遺伝子多価解析によって調べた(van Buul 1989)。動物は、1Gyのγ線にさらされた。線量率の140 mGy/minの時の回復後の相互転座の頻度は0.43%で、コントロールの約10倍以上だった。線量率を0.2 mGy/minに下げても逆位頻度は変わらなかった。アカゲザルのような放射線に対する感度が高い種は比較的高い敷居線量を示し、線量率の減少によ…

2012年8月10日 / 最終更新日時 : 2023年4月10日 戎崎 俊一 種の起源と生物進化

ウランとトリウムに富む南アルプスのモナザイト: A uranium- and thorium-rich monazite from a south-alpine

南アルプスのピオナとコモ湖周辺のペグマタイトは希少な鉱物を産出することで有名である。「Filone della Malpensa」と呼ばれる鉱物は、希土類を最も豊富に含んでおり、大変興味深い。同様の鉱物は、バルテリナ谷とベルゲル山塊に広くみられる。この緑色のペグマタイト鉱物は、もともとランタンとセリウムのリン酸化物として記述され、単位結晶パラメータは、モナザイトと一致していた。しかし、可視光の吸収スペクトルのような物理的な性質が普通のモナザイトと違っている (Gramaccioliet al. 19…

2012年7月25日 / 最終更新日時 : 2023年8月9日 戎崎 俊一 種の起源と生物進化

アマゾン熱帯雨林の動物相の多様性の起源

地球上で最も多様性豊かな動物相が、中央南アメリカの熱帯低地にみられる。この動物相は、アマゾン川流域を中心とし、西はアンデス山麓、東は大西洋岸、北はギニア高地、南はブラジル楯状地まで広がっている。Haffer(1967)は、このアマゾン熱帯雨林の鳥類相の多様性は、更新世とその後に起こった何度かの乾燥期にアマゾン熱帯雨林が、小さな森に分割されたことに起因していると提案した。これらの小さな森は、サバンナに囲まれてお互いに孤立してしまったものの、森林動物相の「避難所」として機能した。湿潤な気候が戻ると、これ…

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著者プロフィール

戎崎 俊一(えびすざき・としかず)
1958年山口県生まれ。大阪大学理学部物理学科を卒業後、東京大学理学系研究科天文学専攻に進学。NASA研究員、神戸大学助手、東京大学助手、同助教授を経て、1995年から理化学研究所主任研究員、2024年より同研究所客員主管研究員。天体物理学と計算科学を中心にそれらを含んだ学際研究に取り組み、分裂しすぎた諸科学の再統合を志向している。著者に『ゼミナール宇宙科学』(東京大学出版会)、訳書に『銀河の世界』(エドウィン・ハッブル著、岩波書店)、『時間・空間・重力 相対論的世界への旅』(ジョン・アーチボルト・フィーラー著、東京化学同人)、『宇宙創世記 ビッグバン・ゆらぎ・暗黒物質』(ジョセフ・シルク著、東京化学同人)、『科学はひとつ』(学而図書)などがある。『科学はひとつ』は、「戎崎の科学は一つ」の記事を抜粋し、書下ろしの解説を加えて作られた。

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