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種の起源と生物進化

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2015年8月10日 / 最終更新日時 : 2023年4月10日 戎崎 俊一 種の起源と生物進化

カライワシ上目は単系統: Elopomorph is monophyly

カライワシ上目には、ウナギ目、カライワシ目、ソトイワシ目、フウセンウナギ目などの様々な形の魚が含まれている。これらカワライワシ上目の魚は、幼生期にレプトケファルス(葉形仔魚)と呼ばれる独特の幼生期を経て成長する点で共通しているが、成魚の形や生活形態はさまざまで、これらが単系統なのかどうかについては異論があった。Inoue et al. 2004は、12種のたんぱく質コード遺伝子、22種のトランスファーRNA遺伝子、二種類のリボゾーム遺伝子のミトコンドリアのDNA配列を用いて系統樹を作製した。でき上っ…

2015年3月1日 / 最終更新日時 : 2023年8月9日 戎崎 俊一 種の起源と生物進化

生命進化の統一理論:超新星、放射性火山灰降下、ゲノム不安定、大絶滅による進化

大災害による生命進化の一般的な理論的な枠組みを提案する。その枠組みは、ダーウィンの系統漸進説、エルドリッジ・グールドの断続平衡説を包含し、さらに、大絶滅による大進化、そして異所性、側所性、同所性種分化の理論を包含している。それは、超新星遭遇による全球的大災害、もしくは大陸性アルカリ火山による放射性の火山灰降下による局所的大災害によって、種同士の生殖隔離が、どのように確立するかを記述している。この新しい進化モデルは、大災害によって強制された種分化が、高い放射線レベルによる高い染色体変異率、小さな個体数…

2013年8月27日 / 最終更新日時 : 2023年4月10日 戎崎 俊一 種の起源と生物進化

被子植物の起源: Origin of Angiosperm

後期ジュラ紀には、ローラシア大陸の北アメリカ東部とゴンドワナ大陸が離れ、北大西洋ができ始めていた。また、ローラシア大陸の東からはテーチス海が深く湾入していた。前期白亜紀の赤道周囲の熱帯地方(北アメリカからヨーロッパ南部、西アジア)の地中海からテーチス海周辺地域に被子植物始原群が出現し(140Ma-130Ma)た。最古の花粉化石がイスラエルから、ポルトガルの130Ma-115Maの地層から、最も古い小型化石が発見されている。それらは、最も原始的な、アンボレラ科、センリョウ科、スイレン科、アウストロペイ…

2013年1月4日 / 最終更新日時 : 2023年8月9日 戎崎 俊一 種の起源と生物進化

ヨーロッパの草原バッタの亜種分布と氷河期

ヨーロッパの草原バッタChorthippus parallelsはヨーロッパからシベリアにかけて分布しているが、過去数十年の間、特にピレネー山脈の雑種領域に関して集中した研究がおこなわれた(Hewitt 1996)。分類学によると、この種は三種の亜種つまり、イベリア半島にC.p. erythropus、ギリシャにC.p. tenuis、さらにC.p. parallelsがその他のイギリスからシベリア、フィンランドからトルコまで分布している。ピレネー山脈にある雑種域は、数kmの幅しかなく、その両側で形…

2013年1月3日 / 最終更新日時 : 2023年8月9日 戎崎 俊一 種の起源と生物進化

種分化が完成する前の種

ガラパゴス諸島のダーウィンフィンチの適応放散は、種の分化を調べるのに適している。彼らは、2-3百万年前に最初に植民した一つの種から分岐し、現在は14種がガラパゴス諸島に生活している。Grant and Grant (2006)は、ガラパゴス諸島の大ダフネ島のフィンチ類の進化を調査している。そこで彼らは、種分化の異所的時期において、自然選択と食物獲得ニッチへの適応の役割の重要性が繰り返し確認された。また、種分化の同所的時期において、歌と形態の違いが、遺伝子交換に対する前交尾的障害になっていることを見出…

2012年12月31日 / 最終更新日時 : 2023年4月10日 戎崎 俊一 種の起源と生物進化

ゲノム侵入としての雑種形成: Hybridization as an invasion of the genome

異なった種の間の雑種形成は、植物では普遍的だが、動物では不自然で異常であるとこれまで考えられてきた。そこで、自然環境における植物と動物の種間雑種形成を調べてみた。その結果、少なくとも植物種の25%、動物種の10%が雑種を含んでおり潜在的な他種からの遺伝子侵入の可能性を持っていることが明らかになった。そのほとんどが分化直後の若い種だった。自然環境の中で種は、その分化後数百万年の間は、隔離が完全でない場合がある。したがって、できたての種は、その分化開始から、最終的な繁殖隔離が成立するまでの長い間、同所的…

2012年10月13日 / 最終更新日時 : 2023年4月10日 戎崎 俊一 種の起源と生物進化

人工多能性幹細胞を誘導する遺伝子群と多細胞生物の進化:Genes induce pluripotent stem cells and the evolution of multicellular organisms

山中の発見は4つの遺伝子(Oct3/4、SoX2、c-Myc、Klf4)を細胞の中で同時に発現させると万能幹細胞になるというものだった(Takahashi and Yamanaka 2006)。Oct3/4とSox2は初期胚と幹細胞において、万能性の維持の機能を持っている。一方、c-MycとKlf4とは癌に関係する遺伝子である。c-Mycはヒストンのアセチル化を誘導する遺伝子らしい。Klf4はMycによって誘導されるアポトーシスを抑制する機能を持っていると言われている。さて、Sox2は、細胞分化に深…

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著者プロフィール

戎崎 俊一(えびすざき・としかず)
1958年山口県生まれ。大阪大学理学部物理学科を卒業後、東京大学理学系研究科天文学専攻に進学。NASA研究員、神戸大学助手、東京大学助手、同助教授を経て、1995年から理化学研究所主任研究員、2024年より同研究所客員主管研究員。天体物理学と計算科学を中心にそれらを含んだ学際研究に取り組み、分裂しすぎた諸科学の再統合を志向している。著者に『ゼミナール宇宙科学』(東京大学出版会)、訳書に『銀河の世界』(エドウィン・ハッブル著、岩波書店)、『時間・空間・重力 相対論的世界への旅』(ジョン・アーチボルト・フィーラー著、東京化学同人)、『宇宙創世記 ビッグバン・ゆらぎ・暗黒物質』(ジョセフ・シルク著、東京化学同人)、『科学はひとつ』(学而図書)などがある。『科学はひとつ』は、「戎崎の科学は一つ」の記事を抜粋し、書下ろしの解説を加えて作られた。

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