硬骨魚類の海水適応ホルモンを探る:Exploring novel hormones essential for seawater adaptation in teleost fish
海生の魚類は高い浸透圧を持つ海水の中で脱水してしまうが、腸で吸収された過剰なイオン、特にNa+とCl-を排泄する能力を持っていれば、周りの海水を飲んでバランスを保つことができる。このような耐塩性機構には、ホルモンが重要な役割を果たしている。比較ゲノム学の研究から、硬骨魚類で、Na+を放出し、血管降圧性の性質を持つホルモンが多様に発達していることが分かってきた(Takei et al. 2008)。これらのホルモンは、硬骨魚類の海水での生存と水中における低い動脈圧の維持に重要である。海生のメクラウナギ…