硫化水素存在下におけるアルミナ触媒によるシアン化水素の生成:Hydrogen Cyanide Synthesis Catalyzed by Alumina in the Presence of Hydrogen Sulfide
BMA過程といわれる反応では、メタン(CH4)とアンモニア(NH3)を触媒(プラチナもしくはアルミナ(Al2O3))のもとで1200度Cに加熱すると、シアン化水素(HCN)が生成される(Endter 1958)。この反応はΔH=252kJ/molで強く吸熱的である。Hillbrand(1984)は、体積濃度10%の硫化水素(H2S)を加えることで、反応温度1000度CにおけるHCN収率が4倍(約80%)に増えることを発見した。Hillbrand, W. 1984, Hydrogen Cyanide …
熱水プールからの亜リン酸の検出: Detection of Phosphite from geothermal pool
Pech et al. 2009は、カリフォルニア州マンモス湖の近くにあるHot Creek Gorgeの熱水プールからのサンプルに0.06 μMの濃度の亜リン酸と0.05μMのリン酸を検出した。しかし、それに続く流れのサンプルからは検出できなかった。亜リン酸は、現代の酸素に富む大気によって速やかに酸化されて、リン酸になったと考えられる。亜リン酸塩はリン酸カルシウムに比べて1000倍も水に溶けやすく、生命誕生場におけるリンの源として有望視されている。陸上の熱水プールは生命誕生場の有力候補である。ゲノ…