大地溝帯でなぜ新種が生まれるのか?

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アフリカ大地溝帯はその地形的な景観だけでなく人類発祥の地としても有名である。更に、生物学的な興味を持つ人は、陸上のガラパゴスとして有名なビクトリア湖(タンザニア)を知っている人も多いだろう。ビクトリア湖では過去1万5千年の間にシクリッド(淡水魚の一種)が500種に分化している[1]。東南太平洋のガラパゴス島のフィンチ(鳥)が約10種類に進化していることを発見したダーウインは自然環境がゆっくりと変化すると、それに応じてゆっくりと生物も適応進化すると着想した[2]。ここで、多くの疑問がわき出てくる。ビクトリア湖でもゆっくりと環境が変化したのであろうか。この変化は大地溝帯の中に無数にある湖では常に同様なことが起きたのであろうか。更に人類が何故地溝帯の中でだけ生まれ、地溝帯の外や、ほかの大陸でなぜ誕生しなかったのであろうか?