2017年10月27日 / 最終更新日時 : 2023年8月9日 戎崎 俊一 地震と津波防災 小川琢治(湯川秀樹の実父)が指摘した津波発生原因としての海底地滑り 地質学者の小川琢治は、ノーベル賞物理学者、湯川秀樹の実父である。彼は1870年、紀伊国田辺藩の儒学者、浅井篤の次男として生まれた。16歳で上京し、第一高等学校に入学。20歳のときに濃尾地震に遭遇した後、熊野旅行に行き、湯ノ峰温泉、瀞(どろ)八丁、潮岬を旅行する。この地震と旅行がきっかけで地質学に興味を持ったといわれている。 2年後には帝国大学理科大学地質学科に入学している。97年に東京帝国大学を卒業して地質調査所に入所したが、1908年には退官して京都帝国大学文科大学教授地理学講座担当となり、21…