2017年8月23日 / 最終更新日時 : 2023年8月9日 戎崎 俊一 科学論 オランダ・ローレンツ委員会、水害を根絶する オランダは国土の4分の1が海面より低い干拓地である。常に水害に悩まされてきた。1916年には、北海の暴風雨に伴う高潮で、首都アムステルダムの北方の北ホラント州の大部分が浸水した。これに懲りたオランダ政府は、アムステルダムの北東に広がるゾイデル海の入り口を堤防で閉鎖して北海の高潮による水害を根絶する計画を立てた。 一方、ゾイデル海の入り口を閉鎖した場合、北海との境界にあるワッデン諸島と堤防の間の海域での干満差の拡大に懸念があった。それを考慮して、この部分の防潮堤をかさ上げしなければならない。問題は…